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サポート基金について

趣旨

21世紀に成りInterferon-Gamma Release Assay (IGRA)と言うツベルクリン反応(ツ反)に替る新規の結核感染補助診断法が開発されました。IGRAにはQFTとT-SPOT.TBの二種類の方法があり、ツベルクリン反応よりも特異度・感度が高く、日本では2005年4月14日からQFTが使われています。

IGRAの原理は結核菌に特異的な細胞性免疫応答のレベルを測定して感染を診断するもので、具体的には結核菌特異的タンパクでTリンパ球を刺激し、結核菌特異的なヘルパーTリンパ球が産生するInterferon-Gamma(IFN-γ)を測定して結核感染を補助的に診断します。
ツベルクリン反応ではPPDを投与した後48時間後に必ず医療機関に行って接種部位を測定して貰わないと結核感染診断は出来ませんが、IGRAでは一度の採血で、再院なしでの診断が可能になりました。
この検査法はあくまで結核の補助診断法ですが、接触者健診における潜在性結核感染の診断や、結核が疑われるケースにおいて、他の肺疾患との鑑別にも有力なツールです。

IGRAは結核対策にとって光明とも言える検査法ですが、全ての日本国民および居住者がその恩恵に浴せないのが現状です。2010年の日本における新結核感染登録者数(人口10万対率)は2006年に20.6であったものが2010年には18.2へと減少しました。しかし、2009年のアメリカでは3.7、カナダ4.3、フランス5.4、オランダ5.7と、これら先進国と比較すると、日本は米国等の先進国の2-5倍となっており、まだまだ結核中蔓延国の位置に置かれています。

先進国の一角に位置する日本は、可及的速やかに国内の新規結核感染率を減少させる必要がありますが、それを実現させるためには幾つかの課題を解決しなければなりません。
今後ますます高齢化が進む中で、昭和初期の結核高蔓延時代に若年齢で結核に感染し、年齢を重ねて免疫が低下したことで結核を発症するケースが増え、高齢者施設や高齢者世帯における発症が問題となっています。

また、青年・壮年層では仕事の多忙化による受診の遅れや、無保険者であるが故に受診が遅れて重症化するケースや、失職者・ホームレス等の保菌者が、就寝の場としている密閉された娯楽施設内で排菌することによる感染の拡大なども問題となっています。
更に日本の国策としての国際支援に伴う結核高蔓延国からの入国労働者の増加、あるいは不法滞在目的の旅行者の流入増加も考えられ、それらの集団における保菌者・排菌者の存在が問題となります。

このように結核は過去の病気ではなく、私達自身あるいは私達の隣人にも可能性がある病気と考えて対応していかなくてはならない多くの問題を抱えている病気です。

特定非営利活動法人結核感染診断研究会(RITID)は、結核対策を推進することが困難な環境にある高齢者や社会経済的弱者、あるいは結核高蔓延国からの入国者に対してIGRAを用いた結核感染診断を支援し、新規結核登録者を先進諸国に準じた減少に導くためにサポート基金を設立いたしました。この支援は団体、組織、個人の要望により実施していくもので、外部識者と理事による公平な審査のもとに支援活動を行います。

またお寄せ頂くご芳志のサポート基金は全て結核対策に使用し、その財務諸表はインターネット上に公開致します。

官民を問わず特定非営利活動法人結核感染診断研究会(RITID)の趣旨を御理解して頂き、ご賛同を頂ける皆様にはサポート基金へのご協力を衷心よりお願い申し上げます。
この基金の最終目標は新結核感染登録者数(人口10万対率)が10を切った時点で中止し、その後につきましては広く一般の方々の御意見を伺った上で決定致します。

背景

先進国の一角に位置する日本ですが、結核は未だに「中蔓延国」に位置付けられています。
この原因としては、一つに高齢者の結核の増加(高齢者施設や高齢者世帯における発症)が挙げられます。この中には当然社会経済的弱者の高齢者も含まれており、余程の事が無い限り医者に掛れない人たちです。
また、青年・壮年層では仕事の多忙化により結核に感染していてもそうとは知らずに受診を後回しにしたり、受診の機会がない無保険者が受診できずに重症化したり、失職者やホームレスの保菌者が、寝泊まりする場所で咳や痰をして排菌し、感染を拡大させることも原因の一つです。
 
更に日本の国際支援に伴う結核高蔓延国からの労働者の増加、あるいは不法滞在目的の旅行者の流入増加も考えられ、それらの集団の中の保菌者・排菌者の存在が問題となります。
結核は決して過去の病気ではありません。結核は、日本では年間2,300人(世界では800万人)もの人が死んでいる、単独の感染症としては最大規模のものです。
結核は私達自身も、あるいは私達の身近な人も誰でも掛る可能性のある病気で、その上何時掛ったか分からない病気です。多くの人が集まる閉鎖的な場所で、咳をしている人が居るような時は十分な注意が必要です。
 
もしその中に排菌している患者がいれば、患者の咳と一緒に空気中にばらまかれる結核菌を誰が肺の中に吸い込むか、それは誰にも分からないからです。
人も場所も時も選ばずに音もなく人の身体に侵入する結核菌は、私達に沢山の取り組むべき課題を投げかけています。
 
特定非営利活動法人結核感染診断研究会(SNPC RITID)は、結核対策を推進することが困難な環境にある高齢者や社会経済的弱者、あるいは結核高蔓延国からの入国者に対するIGRAを用いた結核感染診断を支援し、新規結核登録者を先進諸国に準じた減少(人口10万人対4以下)に導くお手伝いをするためにサポート基金を設立いたしました。

サポート基金の受付金額

サポート基金はワンコインからお受け致します
お振込の際は御ご氏名の前に必ずSMTをお付け下さい。
※SMT:Support of Mycobacterium tuberculosis Infection

サポート基金口座

  1. 銀行名:三井住友銀行、支店名:清瀬支店(849)、口座番号:4715920預金種目:普通預金、口座名:特定非営利活動法人結核感染診断研究会
  2. 銀行名:ゆうちょ銀行、店名:〇〇八(ゼロゼロハチ)、店番:008預金種目:普通預金、口座番号:0080969、口座名:特定非営利活動法人結核感染診断研究会
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